2022.11.09
本当に厄介?!建築法規
建物を設計するときに、絶対かつ厄介なのが法律です。
身近といっては何ですが、
「刑法」や「民法」はみなさんも耳にしたことあるのではないでしょうか?
それと同じように、建築では「建築法規」と呼ばれるものを軸にしています。
建ぺい率、容積率、建築面積、用途地域など、
お家を建てる際に必ずといっていいほど耳にするこの用語たちも
法規で定められている内容です。
さてさてこの建築法規。何があるでしょうか?
「建築基準法」をはじめとし、
「都市計画法」「景観法」「道路法」「消防法」「建築士法」「バリアフリー法」「品確法」・・・
実はまだまだあるんです。
そして「施工令」「施工規則」というような関連法令もあったり、
地域ごとの条例が別に定められていたりと、
なんとも決めごと尽くし。
そんな中でも、住宅は比較的規模が小さいため、
不特定多数が利用するものではないので、
「法律守っては欲しいけど、別にわざわざ書類の提出まではいらないよ~」なんていう、
免除や緩和が受けられることが多くなっています。
しかし、現在こうした特例があるものでも
以前お話した省エネ基準適合義務などのように、
どんどん法律も厳しくなっていっています。
厳しくなると聞くと悪いイメージがありそうですが、
むしろとっても前向きなこと。
毎年法律が変わるのにも、しっかりと理由があるんですね。
法律によって「できないこと」がでてくる場面もあるかもしれません。
そのときは、ぜひ、
「これはみなさんのお家をより安心・安全にするために決められていることなんだ」と、
前向きに考えてみて下さい◎
2022.09.14
spend with 「green」 vol.2 新しく知る自然のこと
「樹」のことをもっと知りたくなり、
建築とも関わりが深い園芸について学びに行きました。
リラックスしたいとき、
日常から離れた山や湖へ足を伸ばすことがよくあります。
みなさんも自然の中では思わず深呼吸したくなりませんか?
人は自然と触れ合っているとき、
脳に影響されない程度の、適度な刺激を受けているそうです。
何も考えていないつもりでも、
無意識に近いレベルで自然から何らかの影響を受けているんですね。
これを「マインドフルネス」といい、
精神が満たされている幸せな状態を意味しているそうです。
見渡す限り自然にあふれた空間ももちろん素敵ですが、
普通とはちがう楽しみ方ができないか考えてみました。
そこで、
自然を家の中につくる=「室内に樹を植える」
という考えに結びついていきました。
「樹」を受け止めるための、
器のようなシンプルな家
×
窓から入る繊細な風
こすれる葉っぱの音
太陽に照らされて生まれる木陰
外では気づきにくい自然の感覚も、
家の中でこそ感じ取ることができると考えています。
そしてこれが、私たち人間だけでなく、
植物にとっても暮らしやすい家になればいいな、と思っています。
spend with 「 green 」は、
リラックスしたいときに向かう先が、他のどこでもなく、
あなたの家そのものであったらな。
そんな想いも込められたお家です。
2022.09.07
spend with 「green」 vol.1 はじまりとコンセプト
このプロジェクトをスタートするとき、
世界の名建築について振り返りました。
その中で多くでてくるキーワードが「モダニズム」
装飾やデザインを排除し、
直線で構成されるシンプルな建築様式のことをいいます。
建築の世界ではよく聞く言葉で、
先ほど説明したような定義もあるものです。
しかし、言葉そのものの定義はさまざまで、イメージされるものは十人十色。
そこで、わたしたちは家元独自の「モダニズム」を定義しました。
家元の【モダニズム】
・自然とつながる空間のこと
・質感を楽しめること
・固定概念をくつがえすこと
プロジェクトのリアルモデル一棟目となる建物、
まずは「家元のモダニズム建築」として
発想を膨らませていきました。
実際にデザインを進めていくとき、
わたしたちが注目したのは「樹」の存在です。
樹木はどこに植えられているでしょう?
自然と触れ合うためには、どこへ行くでしょう?
固定概念の中で答えると、
どちらの質問も、答えは「外」になるのではないでしょうか。
しかし、その答えから外れるように、
あえて室内に「樹」を植えようと考えました。
室内という環境は、
実は植物を楽しむのに好条件なんじゃないか、と思っています。
段差を利用して、様々な高さや角度から植物をたのしめます。
天気が悪くても影響を受けることはありません。
普段の暮らしの中でも、緑と触れ合うきっかけになります。
樹木の形や色の変化によって、空間のイメージも変化するでしょう。
Spend with 「 green 」
今秋完成する入江モデルハウスは、
室内の樹木を中心に、らせん状に暮らしをちりばめました。
「樹」と暮らす新しいライフスタイルを提案します。