2015.09.04
L spoon.第2回ゲスト lena’s 小山敦子さん/内田恭子さん 8/23(日)
“L spoon.”、第2回目のゲストは「女性のHappyは、世界を変える」をモットーに活動する社会貢献団体「lena’s」。代表の小山敦子さんとファウンダーの内田恭子さんが、活動を始めたきっかけや思いを語りました。
もともと、ベビーマッサージの講師・受講生の関係だった小山さんと内田さん。この出会いが、読み聞かせや東日本大震災被災地支援など、幅広い社会貢献活動へとつながります。
lena’sの前身となるのが、5年前から活動している読み聞かせグループVOiCE。このグループの立ち上げも、内田さんの出産が契機だったようです。
ある日のこと、幼児虐待事件のニュースを見た内田さんは「母になる前なら『ひどい事件だな』で終わっていたかもしれないことが、母になりお母さんのことを考えると他人事とは思えず、心にわき起こるものを感じた」といいます。その後、小山さんに伝えた「一人では何もできなくても、きっと自分にもできることがあるはず」のひと言をきっかけに話が進み、小児病棟での読み聞かせが実現。一心に目を向けてくれる子供たちから元気をもらっているそうです。言葉がやがて形となり、周りも、自分もHAPPYにする。そのプロセスを見て来た内田さんは「思ったことは、周りの人に伝えていくべき」と強調していました。
VOiCEの活動を通じ、メンバーは「もっとできることがあるのではないか」という思いが募っていったそう。
東日本大震災が起こった際には被災地支援を行うと同時に「何かしたいけれど、そのきっかけをつかめない人」の多さを感じたそうです。
小山さん、内田さんは“同じ思いの人を巻き込み、一緒に何かをしよう”“女性にフォーカスし、集まることでチャリティーにつながる形に”…と思いを巡らせ、12年にlena’sを発足。「出会い・学び・社会貢献」を軸に人々が交流する「レナズ・トリニティー・ブレックファスト(LTB)」をスタートしました。
lena’sではLTBのほか、クリスマスガラなどのイベントを開き、得た収益を震災被災地や各種団体に寄付しています。2人は「育児と仕事、チャリティーの両立が難しいと感じることも時にはあります。でも、楽しいという気持ちを忘れずにこの先もずっと活動していきたい」と語りました。
トークの最後には、参加者の方とQ&Aコーナーも。
「仕事や家事、ボランティア活動をしているとモチベーションが下がることもあると思います。また頑張ろうと思えるような、やる気の源となるものはありますか?」という問いに、小山さんは「ネガティブな気持ちになることもあります。そういった時には、仲間と会って話すこと。そうすることで、いつの間にかストレスリリースになっているのかなと感じます。正直に弱みを話すと相手も打ち明けてくれたりして、人との距離が縮まったり、やる気が戻って来ます」と回答。内田さんも「互いの良いところ、悪いところを受け入れていくと同士のような感情が生まれるもの。自分の感情は間違えていないと思えることが、大丈夫と思える要素のひとつ」と話していました。
「もうすぐ2歳になる息子がいるのですが、だんだん遊びのバリエーションがなくなり、スマホに夢中になっていることも。普段どのようにお子さんとコミュニケーションを取っていますか?」の質問に、内田さんは「ずっと子供と向き合うと疲れてしまいますよね。私は、困った時の公園かなと思っています」と笑顔。続けて、「子供は大人がやっていることを何でもやりたがるもの。それを逆手に取って、自分が書類整理をしたい時には子供用に文房具を用意して『一緒にお仕事しましょうね』と言うと、子供も喜んで何かを作っていますよ」とアドバイスしていました。
育児、仕事、そして社会貢献。仲間と支え合い、楽しみながらバランスよく活動するお2人に、いろいろなヒントをいただいたひとときでした。
ゲストプロフィール
小山敦子
埼玉県出身。ロイヤルメルボルン工科大学看護学部を卒業。
イベント制作を中心としたPR会社勤務。
2010年、読み聞かせボランティアグループ「VOiCE(ボイス)」の活動を内田恭子さんたちとスタート。
小児病棟での読み聞かせ活動や、被災地訪問を行っている。
内田恭子
ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。慶応義塾大学卒業後、フジテレビに入社し「すぽると」などを担当。
2006年退社を機に結婚。現在は”伝えること”を軸に、テレビ、ラジオ、エッセイなど活動の場を広げ、2児の母としても、育児と仕事のワークライフバランスを常に実践しながら活動している。