狼煙のみんなの家
地域の未来を育む、復興のコミュニティ拠点
2024年の能登半島地震からの復興を見据え、珠洲市狼煙町に「狼煙のみんなの家」が完成しました。家元は施工会社として本プロジェクトに参画し、地域の人々が再び集い、日常を取り戻すための新たなコミュニティ拠点づくりに携わりました。「みんなの家」は、建築家・伊東豊雄氏が代表を務める HOME-FOR-ALL が東日本大震災をきっかけに始めたプロジェクトです。単なる建物ではなく、人と人をつなぎ、地域の文化や暮らしを未来へ受け継ぐ場所として全国各地で整備されてきました。能登で第一号となる「狼煙のみんなの家」は、持続可能な地域づくりに取り組む NPO法人 奥能登日置らい を事業主体とし、クライン ダイサム アーキテクツ の設計のもと、多くの企業・団体の支援を受けて実現しました。今後は地域食堂やイベント、伝統行事の会場として活用され、地域住民だけでなく、町の垣根を越えて人々が交流する復興の拠点となることが期待されています。
「狼煙のみんなの家」の特徴
能登の文化を未来へ継承
建物には、震災で被災した住宅から救出した約3,000枚の能登瓦・小松瓦を再利用しています。さらに、能登の伝統的な下見板張りの外観や能登提灯を取り入れることで、地域の風景や文化を未来へ受け継ぐ建築となっています。
人が自然と集まる居場所
施設内には食堂や地域イベントに対応できる厨房を備え、畳スペースやキッズスペース、縁側など、世代を問わず誰もが安心して過ごせる空間を計画しました。日常の交流から地域行事まで、多様な活動を支える「みんなの居場所」として活用されます。
災害時にも地域を支える防災拠点
屋根には太陽光発電設備を設置し、防災用品や浄水設備も備えています。平常時は交流施設として、災害時には地域の防災拠点として機能する、これからの時代に求められる公共建築です。
家元について
家元は施工会社として、本プロジェクトの建設を担当しました。建築は完成した瞬間がゴールではありません。そこで暮らす人々の記憶や文化を受け継ぎ、地域に新たな交流を生み出していくことこそ、建築の本当の役割だと私たちは考えています。「狼煙のみんなの家」が、地域の皆さまにとって安心して帰ってこられる場所となり、次世代へ希望をつなぐ拠点として長く愛されることを願っています。
HOME-FOR-ALL(ホーム・フォー・オール)
建築家・伊東豊雄氏が代表を務めるNPO法人。2011年の東日本大震災を契機に、人々が集い支え合う「みんなの家」プロジェクトを開始。これまで東北や熊本をはじめ全国の被災地で多くのコミュニティ施設を整備し、復興と地域再生を支えてきました。
クライン ダイサム アーキテクツ
東京を拠点に活動する建築設計事務所。建築・都市・インテリアなど幅広い分野で活動し、地域の文化や環境を尊重した建築設計に取り組んでいます。国内外で数多くの公共施設・文化施設・商業施設を手掛けています。
基本情報
名称:狼煙のみんなの家
所在地:石川県珠洲市狼煙町テ13-1(道の駅 狼煙 隣接)
構造:木造平屋建
延床面積:119.25㎡
企画:HOME-FOR-ALL
事業主体:NPO法人 奥能登日置らい
設計:クライン ダイサム アーキテクツ
施工:株式会社 家元
助成:日本財団



