35坪の“お手本”となるような住まい。(前編)

ORINU / やわらかな気配が、心をほぐす家

― やわらかな気配が、心をほぐす家。

忙しくも、愛おしい日々。 小さな子どもと過ごす毎日は想像以上に慌ただしく、それでも、かけがえのない瞬間で満ちています。

今回の住まいづくりは、そんな子育て真っ盛りのご夫婦が「家族のこれからの暮らしを整える」ために始めたプロジェクト。

とても穏やかで、お互いを想うがあまり、時には打ち合わせで遠慮の壁が立ちはだかるほど優しいご夫婦。 そんなおふたりが求めたのは、周囲の視線を気にせずのびのびと過ごせる開放感と、日々の育児・家事をやさしくサポートする機能性でした。

家元のディレクター竹森が、ご夫婦の心の奥にある想いを丁寧に紐解き、ご家族みんなが安心できる環境の中で編み上げた、35坪の“お手本”となるジャパンディスタイルの住まい。

声をかけなくても伝わる、そっと寄り添うようなぬくもり。 心がすこしずつほどけていくような、美しい距離感を大切にした物語をお届けします。


■ Scene 01
:小さな家族の、やさしい一歩 ― 家づくりを考え始めたきっかけを教えてください。

施主・ご主人: 「アパートでの子育てに、少しずつ限界を感じ始めたのがきっかけでした。子どもが1歳になって、これからもっと元気に動き回るようになる。のびのびと育てられる環境をつくってあげたいなと思ったんです。」

アパートの限られた空間での育児は、どれだけ気をつけていても周囲への配慮やスペースの工夫に追われてしまうもの。子どもが生まれたからこそ、これからの家族の基盤をしっかりと整えたいという想いが募っていった。

施主・奥様: 「お互いに仕事を持ちながらの子育てなので、毎日があっという間に過ぎていって。だからこそ、ただいま、と帰ってきたときに、家族みんなが心からほぐれるような場所が欲しかったんです。」


■ Scene 02
:互いを想う優しさと、言葉にならない安心感 ― ご夫婦が家づくりで大切にされたテーマについて教えてください。

おふたりは、誰もが「本当に優しいご夫婦」と口を揃えるほど、穏やかで周囲を思いやるお人柄。しかし、その優しさゆえに、最初は少し遠慮がちに理想を語られていた。

家元・竹森: 「おふたりとも本当に優しくて、相手を気遣うあまり『自分のこだわりは後回しでいいです』とおっしゃることもありました。だからこそ、僕が間に入って、どちらの想いも100%叶うようなディレクションを意識しました。」

そんなおふたりのために掲げられたコンセプトが、「ORINU(オリヌ)」。 「織る」と、フランス語で“まとう・やわらかい”を意味する「NU」を掛け合わせた言葉。

対話の中で、見えてきた動線をゾーニングで形にしながら、35坪の中で叶えられることを詰め込んできました。

<ゾーニング>

<プランニング中>

施主・奥様: 「声をかけなくても、あそこにパパがいるな、子どもが遊んでいるな、とそっと気配を感じられる距離感が理想でした。触れなくても届くような、やわらかなぬくもりがある家にしたいねって、ふたりで話していたんです。」


■ Scene 03
:未来の暮らしを育む、保育士の視点 ― 設計において、特にこだわった部分を教えてください。

プランニングでは、おふたりが求めた「周囲の視線を気にしない開放感」と「徹底的な家事ラク動線」が美しく融合された。特に、保育士である奥様の視点が、未来の収納設計に大きなヒントを与えた。

施主・奥様: 「仕事柄、子どもたちが自分で片付けを覚える環境の大切さを日々実感しています。だから、我が子にも自然と収納術が身につくような工夫をアプローチしたかったんです。」

そこで提案されたのが、ファミリークローゼット(FC)内に設けられた、学校や園にあるような「それぞれのロッカー式クローゼット」。

家元・竹森: 「玄関から洗面、そしてこのロッカー式FCを通ってパントリー、キッチンへと抜ける『帰宅動線』を構築しました。これなら、お子様が大きくなっても『帰ってきて、カバンを自分のロッカーに置いて、手を洗う』という一連の流れが自然と習慣化されます。」

日常の小さなストレスをなくし、育児と家事をやさしくサポートする動線。これこそが、家族の時間をゆったりと紡ぐための最初の仕掛けとなった。


互いを想い合う優しさから生まれた「ORINU」の骨組み。 続く中編では、ご夫婦のこだわりがさらに深まり、35坪という限られた空間の中に驚くほどの開放感とロマンを詰め込んでいく、具体的なプランニングの全貌に迫ります。

TIMELINE

進行タイムライン

01

打ち合わせ

02

コンセプト策定

03

設計

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