2022.09.21
spend with 「green」 vol.3 個性と暮らし
家の中に植えるための樹を探しに、大阪へ向かいました。
大阪といっても都心からは離れた山の中。
そこには普通とはちょっと違う植物たちが集まる、そら植物園があります。
そら植物園の設立者である西畠清順さんは、
21歳より日本各地・世界各国を旅して様々な植物を収集し、
依頼に応じて植物を届けるプラントハンターとしての活動をスタートしました。
日本はもとより海外の植物園、政府機関、企業、貴族や王族などに届けています。
2012年、“ひとの心に植物を植える”活動・そら植物園を設立し、
植物に関するイベントや緑化事業など、国内外のプロジェクトを次々と成功させ、
日本の植物界の革命児として反響を呼んでいます。
つまり、植物の性質や特徴を最大限に生かしながら、
新たな表現を生み出すプロフェッショナルです。
そんな植物園で目にしたのは、
いままで見てきた「植物」のイメージをくつがえしてしまう、
個性あふれる、不思議な植物たちでした。
植物園の第一印象は屋外ショールーム。
それぞれの植物のよさ、おもしろさを魅せるため、
植物ごとに植えられ方が違います。
話を聞くと、不思議な植物たちの生まれ方もさまざまです。
こどもたちを残すために先端が切られ、本来なら鑑賞用にならないもの、
自然を生きる中で形が変わったもの、
よりよく魅せるために人が手を加えたもの、、
同じ種類の植物でも、
どのように生命力を表し、どのように咲き生きていくかは、
環境で全く変わることを知りました。
やっぱり、樹もわたしたちと同じ生き物ですね。
私たちにも植物にも個性があるように、
家もすまい方も同じように個性豊かなものだと考えています。
時間の経過の中で生まれる物語が、
個性となって姿かたちを変えているのですから、
日々すまうその家は、
あなたの理想のライフスタイルを叶えてくれる
あなただけの特別な家になっていくのです。
2022.09.14
spend with 「green」 vol.2 新しく知る自然のこと
「樹」のことをもっと知りたくなり、
建築とも関わりが深い園芸について学びに行きました。
リラックスしたいとき、
日常から離れた山や湖へ足を伸ばすことがよくあります。
みなさんも自然の中では思わず深呼吸したくなりませんか?
人は自然と触れ合っているとき、
脳に影響されない程度の、適度な刺激を受けているそうです。
何も考えていないつもりでも、
無意識に近いレベルで自然から何らかの影響を受けているんですね。
これを「マインドフルネス」といい、
精神が満たされている幸せな状態を意味しているそうです。
見渡す限り自然にあふれた空間ももちろん素敵ですが、
普通とはちがう楽しみ方ができないか考えてみました。
そこで、
自然を家の中につくる=「室内に樹を植える」
という考えに結びついていきました。
「樹」を受け止めるための、
器のようなシンプルな家
×
窓から入る繊細な風
こすれる葉っぱの音
太陽に照らされて生まれる木陰
外では気づきにくい自然の感覚も、
家の中でこそ感じ取ることができると考えています。
そしてこれが、私たち人間だけでなく、
植物にとっても暮らしやすい家になればいいな、と思っています。
spend with 「 green 」は、
リラックスしたいときに向かう先が、他のどこでもなく、
あなたの家そのものであったらな。
そんな想いも込められたお家です。
2022.09.07
spend with 「green」 vol.1 はじまりとコンセプト
このプロジェクトをスタートするとき、
世界の名建築について振り返りました。
その中で多くでてくるキーワードが「モダニズム」
装飾やデザインを排除し、
直線で構成されるシンプルな建築様式のことをいいます。
建築の世界ではよく聞く言葉で、
先ほど説明したような定義もあるものです。
しかし、言葉そのものの定義はさまざまで、イメージされるものは十人十色。
そこで、わたしたちは家元独自の「モダニズム」を定義しました。
家元の【モダニズム】
・自然とつながる空間のこと
・質感を楽しめること
・固定概念をくつがえすこと
プロジェクトのリアルモデル一棟目となる建物、
まずは「家元のモダニズム建築」として
発想を膨らませていきました。
実際にデザインを進めていくとき、
わたしたちが注目したのは「樹」の存在です。
樹木はどこに植えられているでしょう?
自然と触れ合うためには、どこへ行くでしょう?
固定概念の中で答えると、
どちらの質問も、答えは「外」になるのではないでしょうか。
しかし、その答えから外れるように、
あえて室内に「樹」を植えようと考えました。
室内という環境は、
実は植物を楽しむのに好条件なんじゃないか、と思っています。
段差を利用して、様々な高さや角度から植物をたのしめます。
天気が悪くても影響を受けることはありません。
普段の暮らしの中でも、緑と触れ合うきっかけになります。
樹木の形や色の変化によって、空間のイメージも変化するでしょう。
Spend with 「 green 」
今秋完成する入江モデルハウスは、
室内の樹木を中心に、らせん状に暮らしをちりばめました。
「樹」と暮らす新しいライフスタイルを提案します。